67年、三菱銀行が自前で設立したのがダイヤモンド・クレジット(現ディーシーカード=DC)です。三菱銀行は友好地銀が多く、DCも地銀のフランチャイズ会社を傘下に収めて業容を拡大していきました。しかし、三菱東京フィナンシャルグループ(MTFG)が04年に消費者金融大手のアコムと資本・業務提携し、さらにMTFGが05年10月にUFJホールディングスと経営統合したため、DCの存在基盤が大きく揺らぎました。05年1月、アコムがDCの20%の株式を取得し、DCはアコムの持分法適用会社となりました。また、アコムは東京三菱キャッシュワンヘの出資比率を約55%として、東京三菱キャッシュワンを子会社化しました。東京三菱キャッシュワンは「DCキャッシュワン」に社名変更し、DCは「脱三菱」を余儀なくされたのです。DCも近い将来、カードの事務処理部門をアコムに委譲し、身軽な形で会員・加盟店事業に専念するといわれていた東京三菱銀行は、05年1月にクレジットカード機能がついたキャッシュワンカード1枚化カード)を発行し、銀行本体でのクレジットカード取り扱いに乗り出しました。これによって、DCは本体銀行のクレジットカード業務を担う別働隊としての役割を終え、アコムとの関係を強化しながら生き残りを模索することになりました。
一ドル=一〇〇円の貿易財で測った購買力平価に落ち着くと考えられる。例えば、実際の円・ドルレートが1ドル=一二〇円であったとしよう。この場合には外国為替市場で1000ドルを売って二一万円を買い、その円で日本の貿易財を買い、その貿易財を米国で二一〇〇ドルで売ることができる。一〇〇〇ドルの元手で二一〇〇ドルの収入を得たわけであるから、この裁定取引によって差し引き二〇〇ドルの利益が得られる。そうであれば、外国為替市場では1000ドルを売って二一万円を買うというようなドル売り・円買いが増えるので、ドルの円で測った価格、すなわち邦貨建ての円・ドルレートは低下する。かくて、円・ドルレートは1ドル=二一○円から1ドル=一〇〇円に向かって低下することになる。逆に、実際の円・ドルレートが1ドル=九〇円に低下すれば、香水に関して述べた取引と同じ逆向きの裁定取引が生じて、外国為替市場ではドルが買われて円か売られるので、それに伴ってドルの円で測った価格は上昇する。すなわち、円・ドルレートは1ドル=九〇円から1ドル=一〇〇円に向かって上昇していく。このような裁定取引を通じて、実際の円・ドルレートは日米両国で貿易財バスケットの価格が同じになる水準、すなわち貿易財(バスケット)で測った購買力平価に落ち着くと考えられるのである。現実の円・ドルレートは、長期的にみて、貿易財の購買力平価説が妥当する方向で動いているだろうか。実際の円・ドルレートは長期的には国内卸売物価による購買力平価に近づく傾向がみられる。
「百聞は一見にしかず」の言葉通り、実際に取引先を訪問してみると実にいろいろなことがわかってきます。企業を構成するのはヒト・モノ・カネと言われますが、概要表やクレジットファイルの情報だけでは捕捉できない企業の実態がそこにあります。取引先を訪問したらまず社内の様子に注意を傾けてみましょう。成長している会社には活気があります。取引先を訪問したときの応対、社員の仕事ぶりなどを観察すると、決算書に載っている数字では表せないものを感じとることができるでしょう。融資の現場で綿々と語りつがれている社内ウォッチのポイントは、トイレ、階段、予定表です。トイレの掃除は社内モラルを写す鏡。階段に野積みの箱があればそれは返品によるデッドストックではないか疑ってみる。営業用の黒板には受注状況がリアルタイムに反映されているというわけです。漠然と会社を訪問するのではなく、内部の様子から業況を機敏に察しようとする姿勢を忘れず社内のいろいろなものに興味をもって観察する態度で臨みましょう。